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 column "peace wind"第34回

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ノーベル賞あれやこれや

 骨茶(岡谷鋼機出身)  

 ここ3ヶ月ほど世間でも身辺でもいろいろあった。
 身辺では、友人K君を亡くした。中学、高校の同級で近年とみに親交があった。6年前ガンが発見されて手術、2年後に転移が判明してからはまさに闘病生活であった。残る家族のこと、葬儀のこと、お別れ会のことなど書き残し、担当医に「楽にして欲しい」と訴えて2日後帰らぬ人となった。その覚悟は見事であった。私は、お別れ会の主催を言い残されてやりきれない思いであったが、無事つとめ終え、墓参も果たして、寂しいが気持ちに一区切り付いたところである。
 世間では、なんといっても政権交代。台風本州縦断は人的被害が少なかったとはいえ農家など今年の働きの結晶が被害に遭われた。八丈島沖で転覆漁船から3名の生還は奇跡と思える。世界に目を向けると米ロ間で核軍縮の話し合いが少しづつ前を向いてきた。オバマ大統領にノーベル賞が授与され、これについては賛否さまざまの論議が起こっている。
 件のK君を交えて、同級生4人の間でノンセクションの話題に放談をするサーキットメールがある。ノーベル文学賞間違いなかろうと予想のあった村上春樹氏が落選、たまたま我々の8年ほど下の同窓であるため「残念だったね」という記載がS君からのメールにあった。それに答えてN君から「ノーベル賞は、他の賞はスウェーデンで授与されるのに、平和賞だけノルウェーというのは何故なんだ」という問いが届いた。私は、こどもの頃に読んだ伝記物語以来、何故かアルフレッド・ノーベルはノルウェーの人だと今日まで思いこんでいた。あわててウィキペディアに助けを求め、そして知らなかったことがいろいろ分かった。

 これによると、ノーベルは「ノーベル賞設立」とは言っておらず、人類の幸せのために貢献した人に資金援助をするといった考えであったようだ。私的な財団の選考であり、後年明らかに不適切であったと認められる選考もある。「遍く世界に」という遺言にも拘わらず北里柴三郎博士が黄色人種であったために受賞しなかったということが公開資料から明らかになっているということである。佐藤栄作氏の、「政府間密約」の存在を隠して「非核三原則」のもとに「平和賞」受賞も不適切であったと思う。
 さて、オバマ大統領の受賞であるが、「核廃絶を目指す」という演説を行っただけでまだなんら実効を伴わない段階で受賞が適切か否かで世論も分かれている。私は、圧倒的な軍事力を有し世界の警察を任じる米国の大統領の発言だから、それだけでも私的なノーベル財団が評価してもいいんじゃないのと思うが、S君は「私的な財団でもグローバルな賞として定着し、ノルウェーの国会で承認をするというのだから」公正な賞でなければならず、その観点からは尚早である。有色人ということを加味されての受賞ではないかという。世間でも否定的な意見が多いようだ。
 因みに、10月29日(木)の毎日新聞朝刊の川柳欄に掲載された投稿句を紹介する。

平和なら要らぬノーベル平和賞
平和賞なぜかイチャモン多い賞
核作り使った国に平和賞
最強の軍備持つので平和賞
言うだけでくれるノーベル甘い飴
平和賞 ダイナマイトでできている
平和賞 実現までは猶予する

 先日、商社九条の会世話人会で、当HPコラム前号にて牧泉さんが紹介されている、「アフガニスタンに命の水を」中村哲医師の活動記録、ペシャワール会のDVD上映(11月6日)打ち合わせをしているとき、彼こそ平和賞にふさわしいという声があって、一同大いに賛成をした。氏なれば賞金(約1億円)をもアフガンの人のために役立てられるであろう。どれだけ援助になることか。
 ところで、ノーベル賞基金は先般の、世界金融恐慌の影響を免れているのかと案じてみる。貧乏人の勘繰りではあるが。

(了)

 

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